簡単にたどり着けないからこそ身になる。
これは美容技術に関するお話です。
昨今、わからないことがあれば、手元に偉大なグーグル先生がいらっしゃって、マイクに話しかけるだけで疑問が解決する時代。
本当に便利な時代になってます。
しかし、その副作用的なものもたくさんあって、
便利すぎるが故に、『頭を使う』という作業がどうも抜けてしまってるように感じるわけです。
とくに美容技術に関しては、正解がひとつとは限らないし、自分に適した正解を見つけてこそ【武器】になるわけで、今日先輩に聞いたからといって、今日できるようになるわけありません。
そもそも技術の練習って、《失敗から学ぶ》ためにするものであるはずなのに、
「え、ここはどうすればいいんですか?」的な質問は大概的外れな質問だと思うんです。
「一回やってみ?」って思います。
先輩の指示のもとやってみたって、
《先輩の言うとおりにできた》だけであって、《自分の技術の進歩》とは言えないし、
何か自分の身になることはあったの?と逆に問いたくなる。
正解を聞くのではなく、正解を探す。
これがたいせつ。
失敗を繰り返し、その失敗が洗練され、研ぎ澄まされた時に、成功の意味がわかってくるはずです。
あっさり手に入れた宝よりも、困難の中で勝ちとった宝の方が、価値ある戦利品だよ。
そのプロセスの中で一番たいせつなことは、
【考える】
ということ。
言葉の響きはよく聞くワードなんですけど、
かなり奥が深い言葉。
ただ考えるだけでは頭を使ってないのとほぼ一緒で、深く考えてこそ脳がようやく働き始めます。
もっともっと深く掘り下げることで、自分のキャパって広がってくもんなんです。
うちのスタッフには、
「1日1回考えすぎて、頭痛くなってください。」
なんてよく言ってますが、
そこまで考えたから、次につながるということ。
自分のキャパを少しだけ超えて、【考える】ことを実行することで、見える景色が少しだけ広くなり、より器の大きい仕事ができるようになるよ!ってことです。
正解を急ぎすぎずに、まずは自分の頭で考えて試行する。
その結果、
『ちがうな、これ』とか『なんかうまくできた、気がする』とか『さっきもここ失敗したな』とか
自分なりに自分のやったことに感想を持てるようになって、その感想の集大成が技術の進歩につながっていく。
こうして習得したものは、簡単に抜けていかないし、自信を持ってお客様に伝えていけるはずでは。
人をしあわせにするということは、そんなに簡単じゃないと思います。
中身の詰まった【愛される美容師】になりたいものです。
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